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ネットショッピングのすゝめ(基本編)

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ネットショッピングでのトラブル

ECサイトの運営に関わっていると、
少なからず、ユーザーと店との間でのトラブルを耳にします。

これは、リアルな店舗でも同じことですが、
ネットでの買い物の場合は、
勘違いや思い込みがあるまま注文手続きをして、
そのことに気づかないままに商品が届いて、
「思っていたのと違う」というケースがリアル店舗での購入に比べて多いです。

実際に商品を見て、手に取って買う訳ではないですし、
その場で商品を持ち帰る訳でもないので、
リアルな店舗で買う時には意識もしないことで、
トラブルになることがあるのです。

そこで、「ネットで買う」というのがどういうことなのか、
日頃あまり意識されない部分を少し説明をしたいと思います。
ネットで買い物をする時の参考にして頂いて、
トラブルのない、快適なネットショッピングを楽しんで頂ければ、幸いです。

ネットショップには、利用規約がある

普段、店頭での買い物では意識しませんが、
ネットでの買い物の場合、ほとんどのサイトには、
「利用規約」や「特定商取引法に基づく表記」があります。
要は、そのお店を利用するにあたってのルールです。

ネットショップでの販売は、いわゆる「通信販売」です。
訪問販売や電話勧誘等と同じで、
取引に際して、トラブルが起きやすい性質があることから、
消費者を守るために、「特定商取引法」という法律の中で、
ページ内に記載すべき内容が取り決められています。

特定商取引法とは

この法律によって、
例えば、支払方法や支払時期、商品引き渡し時期や返品方法等について、
ページ上に記載をしないといけないことになっています。

ネットショッピングの場合、
サイトを利用する側からすると、ページに書いてあることが情報の全てです。
書いてもいないことに関して、請求をされたりすると、当然トラブルになりますよね。
なので、最初から「こういう場合はこう対応します」と事前に決めて書いてあるのです。

逆に言えば、何かあった時の取り決めはそこに書いてあるので、
初めて利用するショップの場合は、
購入前にその内容を確認することをお勧めします。

基本的には、その内容に同意した上での注文になってしまうので、
場合によっては、トラブルがあった時に、
どれだけ納得がいかない内容であっても、
返品や返金の対応が受けられない可能性も出てきます。

そもそも安心できるショップは、
そこにあまり無茶な内容は書いていませんし、
逆に気にかかる内容が書いてある場合は、
少し慎重になったほうがいいかもしれません。
(クレーム未然防止のために、規約については、少し厳しめに書かれていることが多い気がしますが)

また、そうした記載がないサイトは、そもそも法律に従っていないということになるので、
利用をしないほうが無難です。
場合によっては、詐欺等の被害にあう可能性もあります。
※詐欺サイトについては、また別の機会に書ければと思います。

ちなみに、そうした規約や特定商取引に基づく表記は、
ページの一番下あたりにページへのリンクがあるサイトが多いです。
本当はとても大切なことなんですが、
やはり商品を販売することが目的なので、
その宣伝や説明がどうしてもメインになってしまうんですね。

 

クーリングオフは使えない

トラブルになった際、時々ユーザーから出てくる言葉として、
「クーリングオフ」という言葉があります。

簡単に言うと、契約後、一定期間は契約の解除ができる、というルールですね。
実はこれ、先ほど出てきた「訪問販売」に定められたルールで、
「通信販売」には適用されません。

「訪問販売」は、例えば突然押しかけてきて、
あれこれとメリットがあるように話を進め、
「今しか注文できません」と冷静な判断をさせずに、
勢いで契約まで持っていくようなケースがあります。
そうした際に、少し時間を置いて、
消費者がきちんとした判断ができる様にと定められています。

通信販売の場合は、前述の様に取り決めが全てページ上に書いて(あるはずで)あり、
それに同意の上で注文するということになります。
また、基本的に消費者には検討する十分な時間があるので、
クーリングオフの対象にはならないのです。

なので、「後でキャンセルすれば良い」ということではなく、
購入前にきちんと規約を確認しておいたほうが、
後々困らなくて済む、ということになるのです。

注文は「売買契約」

本来、物を売る・買うという場合、そこには契約が結ばれることになります。
いくらで売るのか、いつ渡すのか、どうやって渡すのか。
リアル店舗ではそうしたことを意識することは、ほとんどありません。

ですが、ネットショッピングの場合は、
先程説明した特定商取引法のこともあり、
契約に関する取り決めが全て書いてあって、
注文をするということは、それに同意するということになります。

たまに、そうした規約や注意書き等について、
「そんなもの読むわけないだろう」
と仰る方がおられます。
消費者センターなんかにご相談をされても、
さすがにそれではちょっと、言い分として通らないケースも出てくるのでは、と思います。

もちろんその内容が、
分かりやすく書いてあるのか、や
どこに書いてあるのか、
消費者に不利で一方的な条件になっていないか、
等、確認をした上で、
内容によっては、注文したからといって規約に100%従いなさい、
ということにはならないケースもあります。

なんだか、トラブルになることが前提のようにここまで書いてしまいましたが、
もちろん世の中のたくさんのショップさん達は、
そうならないように、日々色んな形で、分かりやすい記載方法等、
研究しながら運営されていますし、
トラブルが起きた時も、結局は規約に関わらず、
ご対応されるケースもたくさんあります。

ですがせめて、そういう規約があることや、
売買の「契約」を結ぶんだという事実は、
どこか頭の片隅に置いておいて利用される方が、
トラブルなくネットショッピングが楽しめるのではないかと思います。

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